公認会計士くろいの会計ブログ

当ブログでは「会計士受験生や大学受験生の悩み解決」「質問箱に対する回答」「難しい会計論点を解説」を中心に記事を書きます。

高校卒業後、予備校一筋 VS 大学と予備校のWスクール 、どちらが良い?

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みなさん、こんにちは。

編集

公認会計士YouTuberくろいです。

 

⏬会計を楽しく学習されたい方は是非覗いてみてくれると嬉しいです♪

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⬇️今回お答えするご質問はこちら

「現在高3で公認会計士になりたいと思っています。

大学で特にやりたいことがないんですけど、

・予備校一筋

・大学と予備校のWスクール

どちらが良いと思いますか?」

 

 

目次

 

 

 

私のYouTubeチャンネルの視聴者は高校生や大学生が多いため、このような質問を多数受けます。

今回はそのような悩みを持つ方々へ私の個人的なアドバイスをしたいと思います。

 

1.公認会計士になるために大学に行く必要ある?

 

 

公認会計士は、学歴、年齢など受験するための資格はなく、みんな等しく挑戦できる資格というのが魅力の一つです。

 

 

公認会計士の最年少記録は現在のところ16歳のようですね(2020年5月時点)

 

実力さえあれば高校生でも合格できる試験ですので、合格してしまえば高校生だろうが社会人だろうが関係なく、同じ会計のプロとなることができます。

 

そのため公認会計士になるために必ずしも大学に行く必要はありません。

 

しかしですが、大学に行けるなら大学に行った方が良いというのが、私の個人的なアドバイスです。

 

2.公認会計士試験の難しさ

公認会計士試験は難しいのか?という、この辺の話は私のYouTube動画や当ブログでも何回も申し上げてますが、「激ムズ」です。

 

【関連動画】

youtu.be

 

【関連ブログ】

公認会計士試験なめんなよ! - 公認会計士くろいの会計ブログ

公認会計士試験なめんなよ② - 公認会計士くろいの会計ブログ

 

厳しいことを言うようですが、挑戦すれば誰でも受かる試験ではありません。

 

なりたくてもなれない人もたくさんいます。

 

公認会計士は特段センスや才能を必要とするものでありませんが、

・少しの頭の良さ

・想像以上の努力

・つらくても諦めない精神力

 

これらは必ず必要になってきます。

やはり、頭の良さ(勉強できるかどうかという意味)はある程度は必要になってきて、勉強できないという人でも努力すれば合格できると思いますが、想像を超える以上に努力しないと合格できません。

 

東大に行く人など頭の良い人は比較的少ない年数で公認会計士試験に通っている気がします。

 

しかしそういう人は少数派で、多くの人は凡人なので頭の良さをカバーするため努力を継続していく必要があります。

 

自分はできると思っている人でも2〜3年間毎日10時間近く勉強できる人は限られてきて、ほとんどの人は耐えられずに脱落していきます。

 

「なれない可能性もある」ということを必ず念頭においてください。

 

3.大学へ行くことのメリット・デメリット

 

公認会計士になることが大変だと分かったところで、その上で、大学に行く意味はあるのかを考えてみましょう。

 

大学に行けば、公認会計士試験を目指すことを考える上で、以下のようなデメリットが出てくるでしょう。

 

デメリット

・大学の講義や課題などで勉強時間が奪われる

・学費や生活費を稼ぐためにバイトする必要が出てくる

・サークルなどの魅力的な大学生活の誘惑で勉強に集中できない

 

など、公認会計士試験を受ける上では、結構邪魔が多くて、受験環境には適していません。

 

大学に行かず、大原やTACなどの予備校にだけ通っていれば、上のようなデメリットが生じずに公認会計士試験の受験勉強に専念することができると思います。

 

にもかかわらず、なぜ私が大学へ行くことを勧めるのか?

 

私は大学に行くことで以下のようなメリットがあると思っているからです。

 

メリット

・大学の講義や課題などで会計以外の学問に触れ、会計以外に興味のある分野を見つけることができる可能性がある(将来の職業への視野が広がる)

・バイトすることで社会に出る前にお金を稼ぐことの苦労を実体験できるし、これまで出会えなかった種類の人たちにも触れ合えることができる

・サークルなどで交友関係が増え、将来的に情報交換できる友人を見つけることができる

・「大卒」という高卒よりも良い学歴を手に入れることができる

 

デメリットと対になるようなメリットがあると思っています。

 

視野を広げて欲しい

私は大学のゼミで会計という学問に出会い、公認会計士の道を目指そうと決断しました。

 

大学がなければ会計という学問、公認会計士という職業に出会えなかったと思うので、大学は将来なりたい職業を探す場所であると思います。

 

現在公認会計士になりたいと思っている人は不要かもしれませんが、高校生であれば国語数学理科社会など義務教育の範囲内の教育しか受けていないと思うので、学んでいる学問の範囲は狭いと思います。

 

大学で他の幅広い学問に触れれば、ひょっとしたら公認会計士以外に自分のやりたい職業などが見つかるかもしれません。

 

幅広い学問に触れた上で、やっぱり公認会計士を目指したいということであればそのまま目指せばいいと思います。

 

また、大学生活でのバイトやサークルで交友関係は、高校までの交友関係と比べると倍くらいに広がると思います。

 

高校はその地域の同じような境遇の人しか集まりませんが、大学は各地方から人が集まりますし、育った環境も様々な人が集まりますので、高校にはいなかった人とたくさん交流できます。

 

つまり、「視野を広げて欲しい」と私は高校生の方々に申し上げたいのです。

 

高校のうちから将来の職業を決めれる人はなかなかおらず公認会計士になりたいと早くから志す人は本当に素晴らしいと思います。

 

ただ一歩立ち止まって本当に将来の職業は公認会計士で良いのですか?と思います。

 

世界は思っている以上に広いので、ひょっとしたら公認会計士以上に自分にとって向いている職業や魅力的な職業があるかもしれません。

 

それはやはり自分でいろいろ体験してみて、いろんな人と触れ合って自分のアイデンティティを形成しながら自分にとってやりたい仕事を見つけるものだと思うのです。

 

高校卒業から会計一筋だとその道しか見えてない視野の狭い人間になりかねません。

 

18歳〜22歳くらいまでは人格形成に大事な時期だと思うので、大学で視野を広げておく方が後の人生で人間的に魅力のある人になれると思います。

 

人生のリスクヘッジ

さらに、大学へ行くメリットにはリスクヘッジの意味もあります。

 

第2章でお話ししましたが、公認会計士は挑戦すればみんなが合格できるような試験ではありません。

 

高校卒業後、大原やTACの予備校だけに専念し勉強したとしても、残念ながら何年経っても合格できなかったとしたらどうでしょう?

 

高校卒業後、4年間勉強したけど合格できず会計士を諦めようとなった場合、22歳で最終学歴は高卒のままです。

 

大原TACなどの予備校は学歴にカウントされません。東進ハイスクールのような学習塾と同じような扱いです。

 

 

まだまだ日本は学歴社会なので、いい会社に入ろうと思ったら学歴が必要になります。

 

22歳で大学の新卒と4年間謎の空白期間のある高卒の人がいたら企業はどちらを採用するでしょうか?

 

 

この状態で就職活動するとしたら相当苦労すると思います。

 

そのためにも、もし会計士を諦めることになった場合でも就職活動に苦労しないため、大学に行ける環境であれば、大学に行きながら勉強することをオススメします。

 

4.まとめ

高校卒業後、会計士になりたいと思った場合、大学に通いながら大原TACなどの予備校とダブルスクールしながら目指して欲しいというお話をしました。

 

公認会計士の試験勉強だけでも大変なのに、大学生活までこなすなんて・・・そんなの大変じゃん?」

 

と思った方いらっしゃるかもですが、その通りです、めちゃくちゃ大変です。

 

ただ会計士を目指そうと思った理由はなんでしょう?人生を成功させたいという想いからではないでしょうか?

 

楽して人生成功するなんてことは決してありません。しんどくても、つらくても諦めずに努力した人が成功します。

 

大学生活しながら公認会計士試験をくぐり抜けることは並大抵の人ができることではないので、それができれば必ずその努力は成功につながります。

 

高校卒業して専門学校に専念すべき、という考えの人もいるかもしれませんが、もし人生の選択に迷った場合は、私の意見も一つ参考にして最良の答えを自分の中で見つけて欲しいと願っています。

 

 

公認会計士YouTuberくろいより