公認会計士くろいの会計ブログ

当ブログでは「会計士受験生や大学受験生の悩み解決」「質問箱に対する回答」「難しい会計論点を解説」を中心に記事を書きます。

会計士の実務補習所ってどんなところ?

 

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みなさん、こんにちは。

編集

公認会計士YouTuberくろいです。

 

⏬会計を楽しく学習されたい方は是非覗いてみてくれると嬉しいです♪

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⬇️今回お答えするご質問はこちら

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目次

 

1.補習所とは

 

世間の人は誤解されているかもしれないが、公認会計士試験に合格したからといって「公認会計士」になったわけではない。

 

公認会計士試験に合格しただけでは「公認会計士」を名乗ってはいけないのだ。

 

公認会計士」を名乗るためには、

公認会計士試験に合格する(短答式、論文式試験の両方に合格する)

・合格後、実務補習所(正式名称)と呼ばれる研修機関で3年間研修を受ける

・実務を2年以上経験する

・修了考査と呼ばれる最終試験に合格する

 

このハードルをクリアして、公認会計士協会に登録したものだけが、

公認会計士

と名乗ることを許される

 

公認会計士試験に合格しただけで、会計士協会に登録していない者は

公認会計士準会員」

と呼ばれる

 

なので、名刺を見ればその人が登録している人なのかそうでないのかがわかる

 

私は公認会計士YouTuberと名乗っているが、ちゃんと登録しているから名乗って良いのです

YouTube活動の許可は取っておりません

 

 

2.補習所はどんなことをするのか?

2−1.研修内容

3年間研修を受けるわけですが、どんな研修を受けるのかというと

・監査の実務的な方法について

・会計、税務、経営、ITに関する知識習得

・過去事例などを振り返り職業倫理の構築

 

など、会計士試験のような理屈ではなく、実践的な内容を学びます。

 

割と監査の話が多く、監査でこういう場面ではこのような手続きをしましょう、のような監査実務の話は、監査法人に勤めている新人の方なら仕事でも使える内容だったりもします

 

固定資産の監査をする時は、どういうことを行うのか?などです。

 

監査法人に勤めてない人はあまり興味がわかない部分かなとも思いますが。。。

 

2−2.研修方法

どのように研修を受けるかというと2タイプあって

・講義を受けるタイプ(ライブ形式とe-learning形式)

・ゼミ形式のディスカッションタイプ

 

ゼミ形式は3年間で数回(4〜5回?)実施され、様々なケーススタディが出されるのでそれを班ごとに分かれて、ディスカッションし、発表するというものです。

 

ちなみに私はこのゼミ形式が苦手でした笑

 

もともと人見知りなので、知らない人と議論するのは苦手で、人前で喋るのも苦手なタイプだったので、このゼミ形式の時間は苦痛以外の何ものでもありませんでした笑

 

しかし、会計士になるためにはゼミの単位は必須です。

 

私と同じような陰キャタイプの人は、試練と思って耐えましょう。

 

2−3.必要単位数

3年間で270単位以上取得する必要があり、結構授業をこなさなければ満たすことができません。

 

しかし、その70%は1年目に消化する必要があります。

 

各年度には最低限必要な単位が決められています。

 

1年目:180単位以上

2年目:40単位以上

3年目:20単位以上

 

と、年次が上がるにつれて、楽になりますが、1年目はやはりかなりきついです。

これを満たさないと次の年次の授業を受けることができません。

 

ライブ授業とかはちょっと眠いかもですが、たまに当てられますので気をつけましょうw

 

また、たまに有名な経営者の方が講演に来てくださるので、そういう回は面白かったりします。

 

2−4.考査

授業やゼミに出席するだけではなくて、途中途中に考査と呼ばれるテストが行われます。

 

3年間で10回実施されますが、トータルで6割以上の点数を確保しなければなりません。

 

そして、1つでも4割を下回ると再受験が必要になり、トータルで6割いかない場合はどれかの回の考査を再受験する必要があります。

 

ここがポイントです。

 

マジメにやれば再受験は必要ないのですが、新人の忙しい中、勉強なんてロクにできないので、再受験は結構やることになると思います。

 

私も結構な数の再受験をしました(笑)

 

そして、その再受験の料金がなんと

 

15,000円/回

 

めちゃくちゃ高いです。私はこれで破産しかけました。。。

 

恥ずかしながら10万円近く払ったのではないだろうか(笑)

 

みなさんは、キチンと一回で6割以上取得するようにしておきましょう。

 

2−5.課題研究

3年間で6回、出題されるテーマにそった論文を書く必要があります。

 

これも6回でトータル36単位以上取得する必要があり、一回の研究で4単位未満だと再提出です。

 

もうお分かりですね?

 

再提出の料金は同じく、

 

15,000円/回

 

しかし、課題研究は再提出は私はしたことないので、割とこの辺は配慮してくれているのかもです。

 

2−6.修了考査

これらを満たした人が初めて会計士の最終試験である修了考査を受けることができます。

 

これに合格すれば会計士協会に登録して初めて公認会計士を名乗ることができます。

 

私の時代は7割が合格していましたが、最近はどうやら雲行きが怪しいようです。。

 

令和元年の修了考査の合格率がなんと過去最低の48.8%

 

結構難しい試験になっているようです。

 

私の時代もそうでしたが、7割合格するからといって油断している人は実際落ちてました。

 

私は余裕で合格しましたが、やりすぎるくらい勉強しとかないといけないと思います。

 

補習所よりも仕事終わって、修了考査の勉強するほうが私はしんどかったです。

 

強制的なものじゃなく、自主的に勉強しないといけないということもあるかと思います。

 

いずれにせよ、油断した人が落ちる試験だと思うので、令和元年の教訓を活かして油断せず本気で試験勉強に励む必要が出てきたのかなと思います。

 

3.仕事をしながらの補習所

当然、働きながら補習所に通うわけで、それなりにハードです。

 

特に1年目は補習所に通う頻度が多く、考査も多いため割と大変だった覚えがあります。

 

監査法人に勤めていると割と考慮してくれるので、17時くらいにはあがらせてくれて補習所に向かうことになります。

 

一般企業の人ですと会社の人の了解を得る必要があるので、少し形見が狭いかもしれません。。

 

私の時代はたまにありましたが、補習所終わってから仕事に戻るなんて時もありました・・

 

忙しい時はちょっと邪魔に感じるかもしれませんね

 

余裕のある時は、補習所終わってから飲みに行くなんてこともよくしてました。

 

忙しくて自分の時間が取れないかと言ったらそんなことはないです。

 

忙しい時期だと補習所に仕事にとちょっとハードになりますが、そうでもない時はこんなふうに補習所後に飲み行ったりもするので、全く自分の時間がないわけではないです。

 

ただ油断しすぎると私のように考査の再受験で破産しかけますので、適度に勉強することに気をつけましょう。

 

4.まとめ

イメージつきましたでしょうか?

 

補習所は大学と似ていると思います。

 

講義なんか行くのはだるいと感じますし、ゼミなんかは苦手だなー、課題や考査は大変だなー、と感じるかと思いますが、同じことを大学でも感じていたと思います。

 

仕事しながら大学に通う感じなので、結構ハードですが、ここからの教訓は会計士試験に合格した後でも会計士は勉強し続けなければならない、ということです。

 

合格した後も更なるハードルが待ってますが、会計士試験を乗り越えた方々ならそんなハードルは屁でもないでしょう。

 

そのハードルは低く感じると思います。

 

それは会計士試験を乗り越えて強くなっている証拠だと思いますので、是非ともこのハードルを楽しむつもりで乗り越えていきましょう。

 

 

公認会計士YouTuberくろいより