みなさん、こんにちは。
公認会計士YouTuberくろいです。
⬇️今回お答えするご質問はこちら
目次
1.独占資格の公認会計士さえあれば生きていけるか?
私は公認会計士の資格「だけ」では生きていけないと思っています。
なぜか?
確かに公認会計士の資格があれば、ビジネス社会の中では相当のアドバンテージです。
公認会計士という会計のプロとしての客観的な証を手に入れるわけなので、その時点で圧倒的な知識を有していると言っていいでしょう。
選ばなければ就職先に困るというようなことはないと思います。
監査法人で普通に働けば、年収700万円〜1,000万円弱くらいは稼げるのではないでしょうか?
日本のサラリーマンの平均年収450万円前後と言われてますが、これに比べると圧倒的に高い水準の給与を貰えますので、十分な暮らしはできるでしょう。
じゃぁ、なぜ私は公認会計士の資格「だけ」で生きていけないと思っているのか?
それは、いくら資格があろうとも実質的に会計のプロでなかったら使えない存在だし、知識だけあっても意味がないと考えているからです。
2.知識だけはある会計士の話
過去の職場で、めちゃくちゃ会計基準に詳しい会計士がいました。
難しい会計基準でどう解釈したらいいのかわからない時など私もその方に相談してましたが、いろんな会計基準を熟知されており、どんな会計基準の質問をしても、的確に答えてくれる人がいました。
すごく頼りになる人でした。
しかし、こんな人でもなぜかクライアント先からは評判が悪いのです。
なぜか?
それは、人に説明するのが壊滅的にヘタだったからです。
ありがちな話なのですが、会計士の特徴として難しいことをそのまま難しく言ってしまうという欠点を持っている方が比較的多い印象です(個人的かつかなりの偏見です。ご容赦ください🙇♂️)
私たち会計士同士の会話なら難しい専門用語使っても問題はないのですが、経理担当者などは実務は詳しいが会計理論には詳しくない方がほとんどです。
そんな方々に、例えば「御社の場合、信用リスクが・・・」とか言っても「???」という感じなのです。
こんな感じで、クライアント先で担当者の方々とミーティングしても通じないことがあったり、相談されて答えても全然わからないということが多々あったため、クライアント先からは全く信頼されていませんでした。
むしろ会計があんま詳しくないからあんな難しい言葉並べて誤魔化しているとまで思われていたようです。(本当は真逆なのに・・・)
3.会計知識とプラスアルファのスキルを持つ
上記例でわかるように、公認会計士の資格をとっただけでは、会計知識を知ってるだけなんです。
会計士試験に合格した後は、まさにその状態です。
上述の人のように、会計知識だけを知ってる存在は、我々会計士には需要ありますが、その他には需要がないのです。
そうなると会計士業界だけにしか需要がないので、需要量が少なく、需要のない人は市場で低い評価を受けます。
そうならないためにはどうするか?
会計知識とそれ以外の何かのスキルを組み合わせることが重要だと考えています。
例えば、プレゼンスキルや説明力のスキルを組み合わせることによって、難しい会計論点でも会計に詳しくない人に分かってもらえるように説明すれば、上記会計士の方のようなクライアントからの評価は受けなかったでしょう。
また、パワポスキルなど綺麗なわかりやすい資料を作り込むことができれば、説明力を補足でき、クライアントも喜んだでしょう。
そして、語学力などがあれば、海外の方にも会計知識を伝えることができるので、一気に市場の幅は広がります。そのほかにはプログラミングスキルなどもあればIT系の方々とも会話ができるので、これも市場を広げることにつながると思います。
さらに、会計基準は日々変わっていくものですので、キャッチアップしていくことが必要ですし、実務にどう適用するかを語れるようになることも重要です。
たくさん語りましたが、要するに公認会計士の資格にあぐらかいて、何もしなかったら稼げなくなるよ、ということが言いたかっただけです。
日々スキルを磨いて、自分の市場規模を広げる必要がありますし、今の自分の市場シェアを維持するためにも知識をアップデートする必要があります。
4.質問者さんの場合に思うこと
質問者さんの場合、「営業力+語学力」ということで、上記私が申し上げた「会計知識+α」のように組み合わせたスキルがあり、生きる力は相当高いと思います。
語学力を持っている時点で、市場規模が相当広いので公認会計士並みに有用なスキルだと思います。
営業力って、マーケティングスキルだとかコミュニケーションスキルだとか業界知識とかいろいろあると思います。
それを語学力を使って、世界中にアプローチしていける存在は非常に市場価値はあるんじゃないかなと思い、すごく私も羨ましいです。
ただ、「営業力」で一つ注意なのが、その会社でしか使えない知識だったら汎用性がなくて市場規模が一気に小さくなるので、要注意です。
例えば、自社商品に関する圧倒的知識などです。
営業する分には自社商品の知識は必要になってきますので、その会社で働くには必要と思いますが、一歩その会社からでたら不要になってくるものも多いと思いますので、必要以上にその知識つけても費用対効果は悪いのではと思ってます。
(同業他社に転職する場合は、その知識が生きる場合もありますが)
なるべく汎用性の高いスキルをつけていくことが重要と思ってますので、質問者さんとともに私も頑張っていこうと思います!!!頑張りましょう!!!
公認会計士YouTuberくろいより